ラブホ童貞(2)

満室だったら即帰宅するという約束のもと、私たちはついにラブホテルにやってきました。


在室・空室が表示されるパネルを見ると…


私の予想に反し、4部屋ほど空いていたのです…。(というか、そもそもラブホテル事情に詳しいわけでもないのに藪から棒に予想をしたのがよくなかった)


私は黙り込みました。どうしよう…。ここで逃げ出すか、それともチェックインするか。でも部屋に入ったら絶対そういう流れになる。これまで築いてきた友情が崩れる…

かなり考え込んでいましたが、ふと彼の様子を見ると

「ラブホってカラオケとかゲームとかあんの?!すげえ!これやりたい!この部屋でいい?!」


と、私の葛藤をつゆ知らずはしゃぎ続けていたのでした。


いや、まだ行くって言ってないよって言おうとしたところで、別のカップルがホテルに入ってきてしまいました。しかもかなり泥酔していて、既にめちゃくちゃに絡んでる中年。

見るに耐えないなぁと思ったのと、このまま鉢合わせし続けるのもな、そしてエントランスで小競り合いするのもなぁと思いとりあえずチェックインすることにしました。あっけない。


今書きながら思ったけど、頭悪い。


彼が選んだのは空いている部屋の中で一番高い部屋。2万?!普通のホテル行けるやん…と思いつつ半分出そうとしたら全力で制止される。

絶対に奢られたくなかったのに全額払われてしまった。また敗北に一歩近づいてしまったと思いました。


*敗北…いろいろなことをうやむやにされて結局流れでセックスに持ち込まれること。



最悪、何かされそうになったら全力で逃げ出そう…無駄なセックスはしないと胸に誓い、最上階の部屋へ向かったのでした。


次回チェックイン編に続きます。